大森義成 滅罪生善道場 密教 善龍庵

懺悔 供養 祝福 報恩 敬愛 (c)善龍庵 大森義成 禁無断転載

准胝法

今朝は准胝観音の供養法を修し、豪潮律師報恩謝徳、滅罪生善を祈念。准胝尊は、如意輪観音とともに、因縁ほどきの本尊といわれる清瀧大権現(善如龍王)のご本地である。

 

豪潮律師はこの尊の成就者で、かなりの苦行を修めていた。夜は横にならず、床に端座し眠くなれば錐で両股をさし、蚊帳はもちいず蚊に血を施し、焼身焼臂の苦行を修し、准胝懺を行うときは、一菜一食であった。

 

あるとき、山門の阿闍梨から伝授をうけた准胝独部法を21日修法した。結願の日、准胝観音が降臨し秘密の印を授け、法力自在なることは本尊と変わることがなかった。

 

律師の説法には何百人の聴衆があった。そのあとの准胝法による病人のお加持があり、感応したものは身体を震わし、時に正気をうしない、死霊などの憑き物が口走ることが多々あった。そのため、邪法をおこなっているとの噂をたてられたこともあった。

 

豪潮律師は加持だけで及ばないものには施餓鬼供養をおこなっていた。

 

律師は加持の利益は、信じるか信じないかで決まるとのべている。ただし、自分のような苦行はするなと、人びとには准胝信仰と念仏を勧め、有縁の各地に宝篋印塔をたてた。

 

准胝尊の信仰をするひとは、天台の阿闍梨真言の高僧からその陀羅尼の伝授をうけて修行すれば願望成就すると、しかし疑いの気持ちがあるのと、怠る人には成就し難いという。

 

 

 


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豪潮律師印施の御影