お釈迦さまは、誕生するやいなや、七歩あるいて、右手を挙げて天を指し、左手を垂れて地を指し
「天上天下 唯我独尊 三界皆苦 吾当安此」
「天上にも地上にも、ただ我れ独り尊し。
三界(欲界、色界、無色界=迷いの世界)はみな苦なり。
われ当(まさ)に此れを安んずべし」
と宣言されたという。
この六歩目までは、六道(天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道)を輪廻してきたことで、七歩目は迷いの道をこえたことを意味するという。
七は成就(じょうじゅ、完成)を表す数とされ、真言などを七回となえることがあるのもこれに因む。
仏教だけでなく、七に象徴される聖なるものは古今東西たくさんある。探してみてほしい。
しかし、お釈迦様なら七歩ですむが、私たちはさらにもう一歩進むつもりで、精進しないとなかなかおぼつかないかもしれない。