トイレにお祀りされる仏様として、うすさま明王があります。
京都の貝葉書院でお姿を頒布しているので求めました。
クリアファイルに入れてトイレの扉に貼り付け、入室ごとに真言を唱えています。
昔のトイレは汲み取り式だったので、汚くしていると餓鬼が集まると言われていました。
なぜなら餓鬼の食べ物は糞尿だったからです。
ある時、豪潮大和尚のところに、トイレに行ってから、おかしくなった人が連れてこられました。
和尚がご祈祷するとすぐに憑き物が顕現し、退散して正気になりました。
これを見ていた周りの人は、厠の神がとりついたと言いました。
しかし、和尚は厠の神はうすさま明王だから取り付く理由はなく、これは餓鬼がとりついたのだと皆に説明しました。
トイレに入る時には、うすさま明王の真言を唱えてから入りなさいと心得を示されました。
オン クロダノウ ウン ジャク
今は水洗式になったので餓鬼もお目当てのものがありません。
しかし、トイレは私たちの排泄物を引き受けてくれる場所なので、感謝の気持ちでこの御真言を唱えると良いでしょうね。