敬愛法は、バシキャラダの法といいます。
世間的にはあらゆる人間関係の円満和合、あるいは邪魔をしてくる鬼神などの悪い心をととのえ、善神にすることを祈る法です。
相手を倒す法ではなく、心を調和する法です。ですからたとえ恨みのある相手であっても、こちら側もその気持ちを整えて拝むことが大切です。
出世間的には、この迷いの世界と悟りの世界の隔たりを除き、全てが本来、万徳を具えていることを自覚する法です。
あるいは迷っている霊などを仏の世界へと導いてあげる力もあります。
よく良縁祈願で訪れる人の話を聞くと「どこかに良い人がいないかな」というのですが、そんな人はいません。
自分が本来持っている敬愛和合の徳を表すことによって、それに合った人と縁がつくのです。
コロナ禍で人々の心の不安が、世相に反映します。こういう時にこそ、心を静めて敬愛和合を祈りたいものです。
私も微力ながら日々愛染明王の真言念誦を修して、世界の調和と皆様方の敬愛和合を祈念しております。
護摩の敬愛炉