大森義成 滅罪生善道場 密教 善龍庵

懺悔 供養 祝福 報恩 敬愛 (c)善龍庵 大森義成 禁無断転載

願望成就と報恩謝徳

 豊川のお稲荷様を信仰している方から、豊川様に願望成就のお祈りをしているが施餓鬼供養すれば願いが早く叶うか?との質問を受けました。

 

密教では様々な願望を祈る修法があります。

ゆえに願望成就を祈るということは否定しません。加持祈祷の大家であった故三井英光大僧正も「仏様には遠慮せずに何でも頼め」と説いておられます。

 

このことを踏まえて私の考えをお伝えします。

私は神仏を拝むときには懺悔と報恩謝徳が中心です。

 

単純に言えば毎日「ありがとうございます」の報恩感謝行です。

 

 

願いが叶うことが、果たしてその人にとって幸せかどうかは分かりません。

 

特に天部に無理なお願いをして、成就したは良いが、後で不幸せな結果になったという話をたまに聞きます。私も実際そういう目にあってきたお寺をいくつか知っています。

 

 

しかし、供養を続けてただ感謝していると、神仏の方から一番良い方向に導いて頂けます。機が熟した時には不思議なおかげがあります。

全く自分が望んでなかった方向に行くこともあります。それが結果的によかったのです。

 

そこまで行くにはお任せする気持ちと忍耐が必要です。いつになるかわからないからです。その人の機縁に応じて結果が現れます。

 

信仰が試される時もあります。

 

三井大僧正は、それはちょうど子供がお菓子を欲しがっても、いまはお腹をこわすと親が分かっていれば、その時にはお菓子をあげないのと同じであるとおっしゃってます。

しかるべき時期にお菓子をあげるということですね。

 

ですから伏見のお稲荷様に行ってもご加護への感謝と施主様修行者様の修行円満の祈りだけです。

 

あるいは火急のことで、どうしても祈願をしなければならない時は、おたのみして、後はお任せします。そして願主の祝福(吉祥加持)をしております。

 

そういうことで、豊川稲荷様の報恩謝徳やご眷属の倍増威光の施餓鬼供養を行うことで願いがはやく叶うかはどうかは分かりません。

 

お稲荷様に感謝の心が伝わって、よしよしこの人は感心だということでご利益があるかもしれません。

 


私の所で信仰する神仏への報恩謝徳や御眷属の倍増威光の施餓鬼供養をしてる人は、自然におかげをもらっているとご報告をいただきます。

 

大切なのは、どれだけ神仏におまかせできるかですね。

 



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豊川様の御真言に「シラ」の句がありますが、これは戒を意味します。在家ならば五戒を守ることが一番喜ばれるかもしれません。

 

お知らせ

5月23日からの施餓鬼供養の申し込み締め切りは5月19日水曜日です。

 

 

 

 

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