大森義成 滅罪生善道場 密教 善龍庵

懺悔 供養 祝福 報恩 敬愛 (c)善龍庵 大森義成 禁無断転載

猫の妙術

「猫の妙術」という本がある。

あらすじを Wikipedia から引用すると、

 

剣術家の勝軒(しょうけん)の家に大鼠が現れ、ネズミを捕えるため、初めは自家猫を仕向けるもネズミに噛まれ、そこで近所中のネズミ捕りに実績がある猫達を集めさせるも、どれも敵わず、とうとう勝軒自身が木刀を手に振り回すも、逃げ回って逆に噛みつかれそうな勢いとなり、手に負えない。

 

最後に名立たるネズミ捕りの古猫を連れてこさせるが、その姿はきびきびとせず、元気がない。ところが、いざネズミのいる家に入れさせると、ゆっくりと追い詰め、大した抵抗をされることもなく、造作もなく咥えてきた。

 

その夜、猫達が集い、その古猫に教えをこう。一匹(若い黒猫)は所作を鍛錬したことを、一匹(少し年上の虎猫)は気を修行したことを、一匹(さらに年上の灰猫)は心を練ったことを語り、古猫はそれぞれ虚を指摘し、実を説いていく。

 

自分は何の術も用いないし、無心で自然に応じるのみと語った後、自分自身も過去に出会った猫に比べれば、まだその境地(周囲に敵が生じない)に達していないと諭す。

 

最後にそれらの問答を聞いていた勝軒の問いに対し、古猫は、敵とは何か、心のあり方を説き始める。

 

(以上 Wikipedia から引用)

 

信仰も同じで願望成就のために色々と神仏に画策しようとする人がいますが、そうではなく無心に拝むということが大切なのです。

『猫の妙術』は Web 上で何種類か現代語訳を読むことができますので興味のある方は検索してみてください。

 

 

さて愛猫のための施餓鬼供養申し込んだ方から、猫の妙術さながらの興味深いメールを頂いたのでご紹介します。

 

ここから頂いたメール

 

 

 

大森義成先生

 

こんばんは。

愛猫の施餓鬼供養ありがとうございます。

 

施餓鬼供養の3日位前から

自室の壁、床の向こう側からネズミが出るようになりました。

夜中の2時ごろから明け方に柱をガリガリ

かじったり、走ったり。

宿敵ネコの施餓鬼供養を頼むとは何事ぞ!と

施主の私を攻撃しに来たのかなと思いました(笑)

それは冗談として古い家だし、

最近、甘い線香を焚いていたのでそれが原因かなと考えました。

 

その線香を使うのはやめて様子をみていたのですが、

ガリガリとやむ気配はなく、夜中に目を覚ましてしまう事もあるので

たまらず愛猫を夜中に自室に招き入れました。

(ふだんはあまり入れません)

 

「先生、お願いします。」

「にゃあ」

さすがくさっても猫。

ネズミがいるであろう場所に陣取ります。

そして、一点を見つめ、気配を消します。

双方、互いに動きがないまま時間だけが過ぎていきます。

かすかにネズミの気配は感じます・・・。

一時間位たったでしょうか。

おもむろに愛猫が壁を2、3回ひっかきます。

そして、一言。

「にゃあ」

「先生、ありがとうございます。魔よけのご修法いただきました」

そして、私の部屋からさっそうと出ていきます。

「仕事ですから」と事もなげに出ていく後ろ姿は格好よかったです(笑)

愛猫は、黒猫なので魔よけ効果バツグンです!

 

「生きとし生けるものが菩提心に目覚め・・・」の文言では

愛猫があまり殺生しませんようにと想いながら唱えたりする事があったのですが

猫には猫の本能、お役目あるのだなと改めて思いました。

また、いざ自室にネズミが出ると「ひっ捕らえてこい!」と怒り、

愛猫に頼む始末。わが身の浅はかさにも改めて気付きました。

 

果たして結願後、一週間位すぎましたが、

なにが原因かはわかりませんが、ネズミは出なくなりました。

 

それと黒猫の母猫(もみじ柄、トラ柄模様)が夢に出てきました。

なぜか全身真っ白です。

私は声をかけます。

「どうしたの? 服(柄)を脱いで?」

いま考えると菩提心の表れとして

全身真っ白になって出てきたのかなと思いました(笑)

 

愛猫の施餓鬼供養は単純に楽しかったです。

楽しく拝めたのも愛猫が健康だからで、ネズミの件も含めて

息災が一番なんだなと思い直しました。

 

大森先生、改めてお礼申し上げます。

施餓鬼供養ありがとうございました。

 

吉祥成就 合掌礼拝

 


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羽田先生の愛猫治平ちゃん

お参りに行くと、撫でろ撫でろと手で催促してきます。

 

お知らせ

10月3日からの施餓鬼供養の申し込み締め切りは9月29日水曜日です。

初めて申し込む方は下記のリンクをご参照ください。


施餓鬼供養の申し込みについて - 大森義成 滅罪生善道場 密教 善龍庵