幸せはどこからくるか
それは自分の心からくる
だからたとえ不幸におちても
心さえ転換すれば
灯台の灯りのように
自分ばかりでなく
周囲をも明るくしてくれる
そのことを知ろう
仏教詩人 坂村真民さんの『坂村真民一日一言』(致知出版社刊)から。
私たちは、不幸な出来事、好ましくないことがおこると不安になるので、なにか原因をさがして結び付け安心しようとします。これはある意味では自然なことなのですが、原因追及をしても、はたしてそれで幸せになれるのかは疑問です。
そして、その不幸に追い打ちをかけるのは、一つの視点でしかものごとをとらえられずに固着状態にとどまることです。
私たちは多面体です。様々な視点から今の自分を見つめると視野が広がり、心が転換され、活路も見出されます。名案も浮かぶでしょう。
そうは言っても、それがうまくできないので悩みます。心に余裕がないと固着状態からなかなか抜け出せません。そこから抜け出そうと焦ると、さらに泥沼にはまることもあります。
ただ不安にとどまってもなんの解決にもなりません。
そこで、一時、仏さまに悩みは預けてしまい。まずは信じているお経や真言陀羅尼を無心にとなえて、力を抜くとよいですね。たとえ雑念がでても追い払わずに、そのまま、ただほとけさまにお任せです。これが信仰あるものの強さです。
坂村真民さんもさまざまなマントラ(真言)を唱えていたそうです。
真言は「明」と訳されます。唱えると心が少しづつ明るくなるからです。
明りは灯りに通じます。灯りがあると視野が広がります。
千年の暗闇も、瞬時に消えます。進む道も見えてくる。