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聖天さまの功徳を授かる秘訣 - その2


聖天さまの功徳を授かる秘訣 - 大森義成 滅罪生善道場 密教 善龍庵

 

 

6年ほど前のこと。

私の知り合いで仕事もなくなり、とても困っている人がいたので一つのことだけをお伝えした。

 

「人を見て法を説け」ではないが、私はその人の機根(宗教的素養)を見て、それぞれに相応した拝み方を授けている。

 

彼に伝えたのは、毎日聖天さんの真言「おん きり ぎゃく うん そわか」を1000回唱えなさいということだった。他はいらないそれだけでよいと。

 

彼は素直にその言葉を信じて、1000回、聖天さんの真言を唱え続けた。それも朝晩と行ったから1日2000回である。

 

休みの日は1日5000回は唱えたそうだ。

すると紆余曲折はあったがだんだんと仕事にも恵まれて経済的に安定し、大願があったのだが、それも6年かかったものの、最近成就したと報告がきた。

もちろんご苦労はあったが、それに耐えた。粘り勝ちである。

成就の暁には、ある聖天さんのお寺に祀られているお稲荷さんが夢に現れたそうだ。

 

その話を彼から聞いて、私の方が驚いた。

正直、そこまで徹底して行うとは思っていなかったからだ。

 

ここで大切なのは、私が教えたことを素直に信じて、そのまま繰り返して拝んだということである。

 

 

 

不思議なことに同じことをお伝えしてもやらない人がいる。かってに変える人もいる。私はそれを提案はしても無理強いはしない。なぜなら選択するのはその人だからである。

しかし、その段階で、功徳から離れてしまう。残念に思うが、その人の課題であるから代わることはできない。

 

それも、その人の持っているある種の因縁のようなものかもしれない。

心の癖とも言えるだろう。

 

1000回毎日唱えつづけるということ。

素直に信じて行ったら功徳はある。

 

もちろんその人の様々な持っているご縁で、ご利益がいつ、どのような形で出るかはわからない。なかなか現れないことも多い。

私も30年以上かかってやっと成就したことがある。その間は心が揺れることもしばしばだった。そして、それをなんとか乗り越えて信心の徳が少しづつ具わるようになった。成就するときは、不思議と自然に整うものだ。

 

大願ほど一朝一夕にはいかない。

 

そして、徳のない人はすぐには功徳は授からない。

思っていたのとは違う方向に行くこともある。

それでも根気よく行い、唱え続ければそれ相応の功徳を授かるものである。

 

この事は聖天様のみならず他の仏様でも同じである。

それぞれにご縁のある神仏を大切にすることである。

 

 


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