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花まつり 自らの心を修める道

今日4月8日は花まつり

お釈迦様の降誕を祝う日である。

 

お釈迦様は生まれた時に、父親の浄飯王がアシダ仙人という高名な仙人に、

その将来を占わせたと伝えられている。

 

その答えは、

「王子さまが王位を継承されれば、全世界を治める伝説の王、転輪聖王(てんりんじょうおう)になられます。もし、出家をされたときは無上の悟りを開いて仏陀(ぶっだ)となられるでしょう」

と告げるやアシダ仙人は泣き始めた。

そして、

「しかし、残りの寿命が短い私(アシダ仙人)は王子が仏陀になられてもすでにこの世にはいません。

その説法を聞けません。それが悲しかったのです」と。

 

この占いの予言を聞いて、もちろん王様は自分の後継者の道を望んだのだが、結局お釈迦様は出家を選択して仏陀になった。

自らの道は自らで選んだ。

後継者であった自分の息子まで出家させた。

 

最終的にお釈迦様がいなくなったシャカ族は、自分たちが貴族であるという慢心がまねいた悪業により、滅ぼされてしまったと伝えられている。

 

しかし、お釈迦様の教えは2500年以上経った今でも信じられている。多くの人の心を救っている。

 

お釈迦様は他者を治めるのではなく、自らの心を修める道を選んだ。

 

これは私たち、仏教徒のあり方を示している。

 

何事があっても、他者をコントロールしようとするのではなく、まずは自分の心を修めることである。不安感はいたずらに人を惑わせる時がある。冷静な判断力を失わせる。不安感は人を狂気に駆り立てることがある。

 

自らの心を修めることで不安感からではなく、物事を落ち着いて観察して、より適切に行動できるのだ。

災があっても、まずは自らの心(息)を修める。これが息災である。


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コロナの影響で潅仏は中止


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成田山にて撮影