当庵には遍照寺様のこけら不動の掛け軸がお祀りされてます。
高野山の遍照光院様のご本尊がこけら不動として有名ですが、各地に同様の由緒のものがあるようですね。
遍照寺の住職であった井上龍雄僧正が書かれた『山寺閑話』高野山出版刊、にその由来が記されてます。以下その抜粋
弘法大師の柿不動
『お寺に柿(こけら)不動という弘法大師御作の不動明王の版木がある。
柿の木で作った縦56cm、 横23cm 厚さ5cm の版木で、立像の不動明王と作者空海とその花押が彫刻してある
元禄年間に火災にあったので、改めて箱を作り入れているが、版木の背面は焼けており、表面だけ完全に残っている。火災にあっても像のところは焼け残ったというので、以来、火よけ、火ぶせの不動として名高く、その御影を頂きにくるものも多く、掛け軸に表装して各地に祀られている。これは霊験あらたかな遍照寺不動明王をお迎えする意味で、御影をいただいて帰るために古来伝えられているものである。』
不蒔菜山(まかずなさん)遍照寺