大森義成 滅罪生善道場 密教 善龍庵

懺悔 供養 祝福 報恩 敬愛 (c)善龍庵 大森義成 禁無断転載

祖師の足跡が道を示す

密教のみならず、様々な宗教において、その修行をしていると何らかの体験をすることがある。また、全く何もないということもある。

答えとしてはどちらでも良いのだ。

 

ただし、神秘体験は気をつける必要がある。

そこに囚われると、先に進まなくなるからだ。それは目的ではなく一つのプロセスに過ぎない。最も重要なのは、その体験をした後に心境がどう変わるかである。

 

私自身の体験や今までの指導の経験で実感したのは、だんだんと罪悪感や劣等感が薄くなっていって、さらに修行を志す気持ちが強くなってくる。

あるいは神仏に守られているという感覚が出てくる。

「生きやすくなった」という報告もよく聞く。

 

そして、こうでなければならないという固着した心の枠が徐々に緩み、無駄な力みが少しずつ抜けてくる。視野も広がってくる。

すると人間関係にも良い変化が現れる。

 

これは特に神秘体験や不思議な経験をしなくても修行や供養を地道に積み重ねていくと、だんだんとそういうように自然に変化していく。

大事なのは焦らないこと。無心に続けること。

 

 

お大師様は虚空蔵菩薩真言を100万遍唱える求聞持法を修行をすることによって、「谷響きを惜しまず、明星來影す」という体験を経て、世間の名聞利欲に対する執着が無くなり世の無常と因果の理を実感し、さらに仏道を志す気持ちが強くなったと伝えられている。

 

祖師の足跡が道を示している。

南無大師遍照金剛 合掌


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修行大師 賀茂、神光院にて撮影