家庭での先祖供養での心がけは何かと問われた。
それは「仏壇の花瓶(けびょう)の水を取り替えることである」とお伝えした。
花はしぼんだり枯れればわかるので取り替えやすいが、水が汚れてもそこまで気がついていない時がある。花瓶の水もお供え物である。
可能なら毎日綺麗な水に取り替えたい。
そして仏壇を掃除して清静にしておくこと。
仏壇は仏様の世界を形に表したもの。すなわち浄土である。だからご本尊が中心に来る。
そこを意識して掃除する。
線香の灰に燃えカスがいっぱい刺さってコンクリートのように固まっているのはもってのほか。新しい灰に適宜取り替えるか、油こしのようなもので灰を振るう。
仏壇に位牌を納めるのは、ご先祖やなくなった方が仏様の浄土にいるということを表している。
綺麗にした後に様々な御供物を供える。
それはその時に応じたもので良い。
ちなみにお線香は自分が良い香りだなと思うものを供える。
お盆の時に位牌を出してお祭りするのは、浄土からこちらにお招きしてご供養しているのだ。
さらに深い意義を言えば、仏壇は自分自身の心の曼荼羅である。
花瓶の水を取り換えたり、仏壇を掃除すれば自分の心が清らかになる。
次第次第に自分の中の仏様が現れてくる。
これが先祖供養の功徳である。
豊川稲荷 撮影M さん