大森義成 滅罪生善道場 密教 善龍庵

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法事と夢

先般依頼を受けて一周忌の法事に伺いました。

お経が終わってからご遺族とお話ししてる時に、その家の娘さんが亡くなられた方が夢に出てきて欲しいんだけれど、全く出てこない。どうしてなんだろうとをおっしゃられていました。

 

今まで多くの法事にお参りしましたが、こういうお話は頻繁に伺います。

 

まずはなくなられた方に夢でもいいから会いたいという気持ちがある、それは極めて自然な心です。

 

そして夢を見たいと思ってると案外見ないものです。不思議と何年か経って落ち着いた頃に、忘れた頃に忽然と夢を見ることもあります。

 

お坊さんによっては夢に出てこない理由や、あるいは逆に夢に出てくる理由を説く方がいます。

 

私は、必ずしもその解釈が当たっているとは思いません。そしてその解釈によってはその人を不安にさせてしまうことがあるので、仏教としては逆効果なのではないかと考えます。

 

私は時にはその人が見た夢を再体験するということを促しますが、大事なのは夢の内容よりも、その夢を見て感じた自分の気持ちや感情というのが、大事なのだとお伝えしております。

 

そして、どうしても夢に出て来てほしいが夢を見ないという人には、生前その人が座っていた場所をイメージして、(それが残っていれば、その場所を実際に見ながら)

あるいは位牌や遺影などをおがみながら、

そこに亡くなられた方を心の中で座らせてみて、どんな感じがするかそれを体全体で感じるようにと教えています。

 

時に様々な感情が湧いてくることがありますが、それは全て正常です。心配いりません、

伝えたいことがあれば言葉にして伝えるのが望ましいです。

そして最後に、合掌して「その方が安らかであるようにシリソワカ」と念じていただいてます。

 

そういえば私の亡き父も、毎日供養しているのですが、祥月命日が近かったせいか、先日夢に出てきました。

気になった時は供養をする時。

善光寺さんにお参りした時に回向してもらいました。


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