もし座禅を組めなくても大丈夫、姿勢を正して日々に合掌して一心に真言を唱えるのも同じだと経験上、私は思います。もちろん稲荷山にあがってひたすら歩くのも同じです。大森
[新訳]禅マインド ビギナーズ・マインド | 鈴木俊隆著 藤田一照訳 | 書籍 | PHP研究所
禅マインド ビギナーズマインド(PHP研究所刊)
禅の真髄の項から引用
自分の子供が絶望的な病気で苦しんでいるとしましょう。あなたはどうしたらいいのかわからず、ゆっくり眠ることもままなりません。
普通なら最も快適な場所は暖かく安楽なベッドですが、今精神的な苦痛のために休むことさえできません。起き上がって行ったり来たり、出たり入ったりうろうろ歩き回ってもどうにもなりません。実はこのような混乱した心境や悪い姿勢でも、心の苦しみを和らげる最善のやり方は座禅をすることなのです。
このような困難な状況のもとで、座禅をした経験がなければ禅を学ぶ者とは言えません。他に何をしてもあなたの苦しみを和らげることはできません。せわしそうな他の姿勢では、困難を受け入れる力を持つことができないのです。しかし、長い間に渡る熱心な修行で身につけた座禅の姿勢をとることで、皆さんの心と体は物事が好ましいとか、好ましくないとかに関わらず、それをありのままに受け入れる絶大な力を持つことができるのです。