念仏の こえをからせど おともなし
みだとしゃかとは ひるねなりけり
(『木喰上人 和歌選集』柳宗悦より)
木喰上人でさえも念仏して 修行の手応えを感じられなかったのだろう。
声をからすほど念仏しても、阿弥陀如来や釈迦如来はお昼寝中か!
といぶかしく思ったのだ。
しかし、修行をおこたらなかった。
90歳、京都清源寺で1000体目の仏像(釈迦如来)を完成した晩に、
夢に阿弥陀三尊があらわれて600歳の寿命と「神通光明 明満仙人」と名乗るべしとの授記を授かっている。(仙人はこの場合『佛」と同義、それまでは木喰五行菩薩と称されていた)
まさに修行の秘訣は続けることだと、上人は示されている。
京都 蔭凉寺蔵 木喰自刻像 九十歳の作
大森義成撮影 掲載許可済 蔭凉寺様ありがとうございます。
像の裏面の解説
木喰上人は椅子に座ってます。まさにイス座禅