伝統的な口寄せを体験された方からの感想です。戒名を授かるのも同様の意味がありますね。大森
村上晶著「賽の河原」読みました。
まさしく本に書いてある通り、「口寄せ=死者との対話」というのが私のイメージでした。
そこで本人であることの事実確認、リアリティを期待していました。
口寄せに型があり、それこそが「死者が死者になった証」というのは全く知りませんでした。
今回はそれが理解できていなかったため、口寄せに寄り添って、自分の思いを読み込んでゆくことができなかったです。
あとは対象が会ったことがない祖父だったのも、思いを読み込めなかった原因かもしれません。
この本読みやすくて面白かったです。
「口寄せはイタコと依頼者のプロレス」というもわかる気がします。
型の中で故人を追悼し、思い出を語って供養する、癒されるというのが本来のあり方なのでしょう。
しかしイタコの一般的なイメージが「死者との対話」となってしまい、それを期待されている以上、従来のイタコではなく会話形式のカミサマが主流になるのは間違いないですね。
プロレスから総合格闘技への流れといった感じでしょうか。
賽の河原 ――供養の宗教学 (ちくま新書) | 村上晶 | 仏教 | Kindleストア | Amazon https://share.google/lnKDrKizvsFSZ5a56
新刊紹介『賽の河原』―供養の宗教学 村上 晶 | 筑摩書房 - 大森義成 滅罪生善道場 密教 善龍庵
恐山慈覚大師坐禅石