善龍庵 大森義成先生
以上です。どうぞ、よろしくお願いいたします。
母は、2020年12月に病に倒れ、歳は越せないだろうとの医師の診立ての中で、なんとか生きながらえて約5年、大往生を遂げました。
残念ながら、私の顔もおそらく分からず、まともなコミュニケーションも取れず、動ける間は病院や施設のスタッフに過大な迷惑をかけ、入院中にも関わらずコロナに4回も罹患し、動けなくなってからは食事介助もままならない、いわゆる手の掛かる患者・利用者でした。
しかし、5年生き延びる間に、私の主導で大森先生の御施餓鬼を初め、各種の法要や記念事業にも代理参加することが出来ました。
昨年秋のご授戒・ご伝授の折から、ほとんど私の我欲でもあるのですが、母の健康状態での障碍なく無事関東まで出向いての授戒・伝授できますようにと、お不動様結縁伝授の真言と印を、母の為にも唱え始めました。これは、今も満中陰までは、と続けています。
今年の5月頃から、母はまともに食事も、水分も受け付けなくなり、介護士さんの介助を受けてもほんの数口、水分も1日数十cc位。週に1回程度の面会時に、家族が持参の水羊羹を1個程度だけを口にするたけ。
それでも、頬もこけず、血色もよく、目を閉じてても水羊羹のラミネートを開けると口を開けて待ってたり、身体をリクライニング車椅子から起き上がろうとしたり、ぼしょぼしょと発語も、死の直前まで見られました。
担当医と相談の上で、無益な延命はしないターミナルケアの方針のもと、無理に点滴もせず、酸素吸入もせずで、外見的には全く苦しまず、私が見守る中、最後はスッと息が止まりました。
付き添ってた2日間は時々、枕元でお不動様結縁伝授の印と真言で守護を祈っていましたが、息を引き取った後は病人の顔から元気な頃の表情にスッと戻り感動しました。
昨年の父に続き、母もお不動様の守護を得られながら、旅立っただろうと確信致しました。