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念ずれば花ひらく

仏教詩人の故坂村真民さんの
「念ずれば花ひらく」という詩を紹介する。

 

念ずれば
花ひらく


苦しいとき
母がいつも口にしていた
このことばを
わたしもいつのころからか
となえるようになった
そうしてそのたび
わたしの花がふしぎと
ひとつひとつ
ひらいていった


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善龍庵蔵「念ずれば花ひらく」色紙 坂村眞民師 直筆

 

信仰をしてもご利益がなかなか現れないというメールをたまにいただくが、

そのような悩みのかたにこの言葉を贈ろう。

 

「念」には深い意味がある。

 

まずは「憶念」すなわち「深くおもう」ことである。

自分の志を常に深くおもわなければ、いくら神仏をおがんでも大願は成就しない。

それは欲深い無理なお願いをするということではないのでご注意。

 

次には「持念」すなわち信仰する神仏の真言陀羅尼や名号,ご誓願を常に忘れないことである。『観音経』の「念彼観音力」もこれである。

 

そして、「念」は「今」の「心」という。

つまり、気づきである。過ぎ去りし過去や未だきていない未来に不安を感じて右往左往するのではなく、今の心に気づくことが大切である。

 

あなたの花をひらかすのは、あなたの念である。

 

吉祥成就合掌礼拝