目を閉じて端坐して仏徳を思念せん(性霊集三)
これはお大師さまのお言葉。
目を閉じて姿勢を正して座り、仏様の広大無辺なるその大慈悲のお徳を念じる。
これがまさに拝む時の心です。
どういう心持ちで拝んだら良いかという質問がしばしばありますが、仏様の慈悲を念じながら拝むと良いでしょうとお伝えしています。
拝んでいる間つねにそれができない時は、はじめと途中と最後に適宜念じます。
今まさに、仏様の慈悲が私たちの苦しみを抜き、本当の安らぎを与えてくれているんだと、体で感じながら拝みます。時にはそれが光が自分を照らしているイメージでも良いです。
ちなみに拝み終わった時、私は「ありがとうございますシリソワカ」と唱えています。
さらに雑念が多い人は、仏様をはじめ、生きとし生けるも、ご先祖様などみんなで真言を唱えているつもりで念誦します。この時は目を開けてご本尊の姿を仰ぎ見ながらが望ましいです。
雑念が出てきても邪念が出てきても仏様を超えることはできませんので、安心してください。それらは所詮は実態のない泡のようなものです。