大森義成 滅罪生善道場 密教 善龍庵

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石ころだらけの因縁を浄化した話 その2

夢からお告げの真実が明らかに

位牌と先住さんのことは分かったけれど、西北の隅の台所辺りに仏様がいっぱい埋まっているという話は確認しようがなかった。

 

それから何日かして不思議な夢を見て、「温泉を作れ」と言われて飛び起きた。何で温泉かと思いつつ、思い当たったのは西北の隅に井戸があり、非常に良い水が沸いていた。

 

それで当時のお年寄りは年金が1000円、2000円くらいしかもらえずに行き場がないので、お年寄りを喜ばせることをまずやろうと思いついた。

 

風呂にちなんだ26日は大黒天の縁日にも当たったので、6日と16日と26日にお年寄りを集めてお護摩を焚き、祈祷し、説教し、お風呂に入れてあげようと思った。

 

それで風呂をこしらえようと決めたところがお金がない。そこで西田天香さんの一燈園へ相談に行った。あそこなら建築部があるので、何とか一つ助けて欲しいと頼んだ。

「それなら材料だけを買えば全部してあげるよ」ということになり、一燈園の方々が来られた。

 

山田無文老師のお弟子さんで版画家の北浜普門先生に頼んで、お年寄りが喜ぶように打出小槌から湯がどんどんでるような図面を書いてもらい、台所を取り壊す工事が始まった。

 

すると作業してくださった方が「住職、大変だ」と呼びに来るので、行ってみると壊した下からお墓の棹石が出てきた。

 

戒名を四つも書いたようなのが土台石になっている。さらに倉庫も壊してみると漬物樽があり、その重石がなんとお墓の五輪の丸石だった。

 

びっくりしたが、まさしく弁天宗の教祖様がおっしゃった通り、仏様の墓石が出てきた。

 

仏の世界、浄土というものには一般の人にはわからない、肉眼では見えない霊性の世界がある。

 

この授業でも六根清浄や四国霊場の話をしたが、こうした霊性の世界の話とすべて繋がっている。

 

墓石を掘り出して、きれいに洗って、無縁さんの所を作って懇ろにお祀りし、そしてお風呂を作ってお年寄りを招待することができる体制を整えた 。

 

中略(岩坪師のお風呂をはじめとする様々なアイディアが効をそうして、八浄寺にたくさんの人がお参りするようになった)


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岩坪師から頂いた『菩提への思慕』

 

 

浄化によって祈りが全て形に

 

ともかく弁天宗の教祖様から教えられたように全部浄化していくと、不思議なことに今まで拝んでも拝んでも実現しなかったのに、私の思うこと祈ることが全て形に現れるようになった。

 

それでトントンと今日まで来ている。

だから強い思いと実行力さえあれば物事は全て叶うかと言うと、そうはいかない。できないことの原因、それを見極められるかどうかにある。

 

それを見極められるには自分を超えたところの縁が大事。それを教えてくださる。その道の大家に出会えるかどうかは縁による 。

 

(中略)

 

この世は曼荼羅なので、ただ特定の世界だけが尊い、特定の世界だけが正しい、そういうものではない。不純に思える世界でも、弘法大師はこの世の中には捨て去るものは何もない、みんなそれぞれに価値があり、役に立つ。

 

だからこの世は尊い、この世は遍照如来の世界であると仰っている。

 

ことなった分野や価値というものを生かすことで、自分の至らぬところが浄化され、マイナスをプラスに転じていける。

 

苦しいこと、悲しいこと、辛いことを石ころだらけだと諦めてしまっては煩悩で終わってしまう。煩悩の世界を即菩提にするのが密教の考え方であり、実践行の根本ではないか。

 

だから石ころを石ころとせず磨き上げることでダイヤモンドのように輝く。

 

 

私は八浄寺の住職になるため、そうした自分では気づかない自分ではどうすることもできない世界の中でご縁によって導かれてきた。

以下略

 

 

 

以上、故岩坪師の著作『花開く天地いっぱい総がかり』から引用させていただいた。土中のたくさんの墓石を掘り起こし供養し、様々な縁を生かして、願いを実現させていった岩坪師は、ついに立派な瑜祇塔を境内に建立された。

 

ちなみに智弁尊女は施餓鬼供養を信者に勧めていたことが、そのお言葉集から伺える。




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八浄寺瑜祇塔(大森義成、撮影)

 

大森義成に施餓鬼供養を依頼希望のかたは下記アドレスまでメールください。詳しい要項を送ります。

当庵では七座にわたりご供養し、あわせて尊勝陀羅尼をとなえて施主の滅罪生善を祈念します。供養の継続もできます。

なお、施餓鬼供養に関すること以外はお返事できませんので悪しからずご了承ください。

 oomorigijyou-segaki@yahoo.co.jp