シリソワカ(吉祥成就)は災い転じて福となす功徳あり。そして福を増す力がある。
真言宗では節分に星祭りを行う。
星祭りには大まかに言うと2種類あり、1年ごとに星が変わる当年星供(属星供)と生まれた時の干支で決められる本命星供がある。
2月の節分に行われるのは当年星供が多い。
当年星は九曜星と言ってここのつある。
巡ってくる星によってその年の運期が左右される。
羅喉星や計都星、火曜星と言った黒星で表される星は、悪い運期を主っている。
そこでこれらの星を供養して悪い運期を免れ、福を招くのが星祭り(星供)である。
そのとき様々の星の真言を唱えるのだが、
たとえば
羅喉星御真言は
オン ラゴ シリ ソワカ
計都星の御真言は
オン ケイト シリ ソワカ
というように星の名前に、
シリソワカを付けることによって、不祥なものが吉祥なものに変わるのだ。
シリソワカは吉祥成就と訳される。
そして悪い星だけではなく善い星(白星)の真言にもシリソワカをつけて唱える。
たとえば
月曜星
オン ソマ シリソワカ
これで、善事がますます盛んになる。威光は増大する。
これを応用したのが吉祥成就の祝福である。
陀羅尼吉祥会はこれを集中的に行って、祝福の意識を高め、神仏をはじめ自分自身や縁のある方々、環境などへのいたずらな恐れや罪悪感を取り除き、福徳を増強するということを目指している。