(小金丸泰仙 著、『慈雲尊者の『十善法語』を読む -』大法輪閣刊から引用)
この本は慈雲尊者の十善法語を小金丸泰仙先生が現代語訳されたもの。
先生は尊者の文章を読み込んでいて、重要な箇所には解説を施しています。
十善戒を学ぶのにお勧めします。
この本から気づいた所を一部引用します。
諸天神祇と私たち仏道修行者との関係についてです。
不邪見戒「神仏への信」の項から下記【】内を引用しました。
【仏になる(成仏)道を法と名づける。この道を実践する人を菩薩と名づける。この道を守護するものを諸天神祇と名づけるのだ。
この神祇の存在を信ずるならば、例え能力が劣っていても他人には分からない我が心の中に、いつの間にか悪事を思いつくことはなくなる。
まして、悪事を実行することはない。
人はその習慣が性質となるものである。善を学べば自己が善に移り、その習慣が性質となって、善が自分の身心となる。
天神に仕えることによって、天神の徳をこの身で行っていく。地水火風の四大神を祭れば、その神の徳をこの身で行っていく
その徳を行う時が、聖者・賢人と同じ位に入る時であるぞ。
どのようなことにしろ、ただ信があるものと共に語るべきことである】
以下大森談。
諸天神祇を祭ることは、その神の徳をこの身で修めること。
「諸天は十善より来たり」と慈雲尊者は『金剛般若経講解』のなかに説いています。
諸天神祇を信仰しても、どうにも塞がりがあって思うようにいかない人は、十善戒を心がけましょう。(せめて、その神のご縁日には守ると言うところからはじめてもよい)