『療痔病経』を拝受したので、毎日読誦している。
むかし、京都に真言宗のお経本や曼荼羅を扱う心鏡社というのがあって、そこで出していたのを持っている。しかし、もうその会社は潰れてしまった。
そこの経本には、痔で苦しんだ坊さんが、このお経のなかに説く真言「療痔病呪」と不動真言を唱えて治ったので、報恩に『療痔病経』を千部印刷して配ったと書いてあった。
お経や仏教書を配るのを印施という。縁あってもらったかたは、必ず読誦するとよい。
羽田先生にうかがったら「痔病」は「持病」に通じるとのこと。
病気のかたは、この療痔病呪を念誦するだけでも良いだろう。何伝かあるが、ここでは浄厳和尚の『普通真言蔵』にある療痔病呪2首を紹介しよう。
病気のときは気負けしやすくなるので、各々気持ちが落ち着くまで唱える。
『タニャタ 。アランテイ 。 アランメイ 。 シリベイ。シリメイシリメイ。マカッ シッシッサンバト。ソワカ』
『タニャタ。センメイセンメイ。
シャセンメイ。センマデイセンマデイ。
シャセンメイ。
ソワカ』
ちなみに、善龍庵で施餓鬼供養の施主にお伝えしている、自宅での供養法中の滅罪呪もこの『普通真言蔵』に収録されている。こちらも病気に効くと、ある阿闍梨から伝授された。
なお、この『療痔病経』は藤井文政堂で入手できる。
http://www.yamasa-bunseido.com/kyouten/ryoji.html