大森義成 滅罪生善道場 密教 善龍庵

懺悔 供養 祝福 報恩 敬愛 (c)善龍庵 大森義成 禁無断転載

真実報恩者

加行時代から大変お世話になっていた大和尚が御遷化された。

 

折からの台風が懸念されたが、施餓鬼供養を済ませ、急いで関西にゆき、お通夜に参列。

 

私の修する施餓鬼法は大和尚から、2回授けて頂いたものである。

 

その後も法筵の末席に座せていただいた。

 

こうして、まがりなりにも何とかやっていけるのは、大和尚のおかげである。

 

親しい方が亡くなると「ああしておけばよかった。こうしておけばよかった」と後悔の念が起こることが多いという。

 

私も、式前に御尊顔を拝して、胸中に悲しみと共に来去したのは、満足にご恩返しをできなかったおもいである。

 

報恩なし難し。

 

式中に誦経してると、大和尚がご伝授の時に、真言密教の僧侶は災害などがあれば、まずは三密瑜伽の法を修して応ずることが大切の旨を説かれていたことが想起された

 

密教の行者は、「授かった法を怠らず修行し、次に伝持していくことこそが真実の報恩」と思いを新たにし、帰路に着いた。