谷に向かって降りていく。
私は歩きながら宝楼閣陀羅尼をとなえる。
この陀羅尼は施餓鬼供養の時に必ず7回唱える。悪い所に生まれた者を強制的に浄土にひっぱりあげる力があるのだ。
もともと施餓鬼供養の儀軌(ぎき=密教の修行法が書いてある原点のテキスト)にはなかったが、浄厳大和尚が滅罪の重要な真言陀羅尼として取り入れた。
鎌倉時代の高僧である明恵上人がこの修法をよく行っていたので知られている。
儀軌には、もし天や神を祀るところに入ってこの陀羅尼を唱えれば、その天や神は行者の教えを信奉するようになるという。また龍の住む池に入ってこの陀羅尼を唱えれば、やはり全ての龍が集まってきてその行者に帰依するという。
つまり神々が行者を守護するようになるのだ。
3月のお彼岸から宝篋印陀羅尼法とこの宝楼閣陀羅尼法を合わせて修法しご供養いたします。
御劍社に到着
私は勘違いしていて雷石と御劍石を混同していた。
このお社の中に収められている御神体が御劍石、
その後ろに外から見ることができる大きな石が雷石。
お灯明を供えて御法楽。
さらに下っていきます。
続く