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善龍庵の施餓鬼供養

私が施餓鬼供養の作法の伝授をうけたのは30年くらい前の話である。

 

ご縁あって、真言宗の事相に深く精通しておられた某大阿闍梨から一度目は一対一で、二度目は一流伝授のときに授けて頂いた。

 

一般的に流布している施餓鬼作法は、いわゆる「略施餓鬼」といって、施餓鬼の儀軌(修行方法を書いたテキスト)である不空三蔵が訳した『施諸餓鬼及水飲食法(せしょがきぎっすいおんじきほう)』の内容を省略したものである。

 

しかし、同儀軌には、この内容を省略すると、供養を受けられる餓鬼と受けられない餓鬼にわかれてしまい、虚しく功力を用いる、と記されている。

 

そこで、江戸中期の真言宗の高僧、覚彦浄厳和尚(かくげんじょうごんわじょう)が、儀軌に忠実に修法できるように次第を編成した。私はその伝授をうけたので、皆様からのお申し込みのご供養も浄厳和尚の次第で拝んでいる。

 

これには一々、印、真言、観想があり、五如来の三昧に入って修法する丁寧なものである。

 

なんでもそうだと思うが、やはり30年拝んでやっと功徳が顕著になったような気がする。小さな積み重ねが大切である。

 

追記

実際はこの次第に、わたし独自の考えで何種類かの真言陀羅尼を加えて拝んでいる。



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浄厳和尚の御廟(妙極院)