「となふれば仏もわれもなかりけり南無阿弥陀仏なむあみだぶつ」
これは一遍上人の道歌
真言もまた同じ。
不動明王守護法の観想が難しいというお尋ねがありました。
難しいときは梵字を観ているだけでよいです。
あるいはただ文章を読むだけでかまいません。
阿字観でもはじめは、ひたすら「あ」の梵字の本尊を観ているだけです。
これを有相観(うそうかん)といいます。
鬼住(お寺のある地名)の生き仏といわれた故上田照遍大和尚の『阿字観次第口訣等』を見ると浪花観音院月海師の伝を引いて、まずは有相観を久しく修行すべき旨が説かれています。
それも難しい方は、ただ真言をとなえるだけで良いでしょう。
一遍上人のお言葉を拝借すれば
となふれば われも不動もなかりけり せんだまかろしゃだ せんだまかろしゃだ