大森先生シリソワカ
お忙しい中、早速に施餓鬼の追善供養法お送りくださりありがとうございました。
いつも大切な気づきを沢山いただき感謝しております。
また、別途ご報告をと、申し上げておりましたことですが、
先日、たまたま「ダンマパダ」という語句に出会いました。一体どういうものなのだろうと
関連する本等を探しておりましたところ、釈徹宗という方が書かれた本に出合い、
その中で中村久子さん(1897-1968)という方についての紹介がありました。
幼い頃に病気で両手足を失い、見世物芸人として大変な苦労をされた方だそうですが、
あるとき見世物小屋に来た知識人から、「高い志をもって泥の中に咲く花となりなさい」と
語りかけられて感動され、立派な人になろうと努力して、健常者ができることは、
ほとんど何でもお出来になったそうです。
しかし仏教に出会い勉強される中で(特に歎異抄に出会ってからだそうですが)、
「泥の中でも咲く花になろうとして生きてきたけど、間違っていた。
私は泥があるから咲けるんだ」と大きな転換(回心 conversion)を体験されたというのです。
これは、「大日如来が私たちを救うために、仮に苦しむ餓鬼の姿を現したと見ます。
餓鬼がいるから施餓鬼供養ができます。」と通じるように思うとともに、
壮絶な境遇の中でご自身の努力によってその境地に到達、全身全霊で気づかれたことに、
深い感銘を受けた次第でした。
なお、この方のお嬢様も素晴らしくていらっしゃって、
手も足も無いのに何でもできる母が自慢で、恥ずかしいと思ったことは一度もない、と
回想されているそうです。
日々、無いことを嘆いたり不平を言いがちですが、
そんな思いが湧いてきたら、状況を客観視して一呼吸、
有ることに目を向け、感謝のシリソワカを唱えたいと思いました。
またご指導いただけますようお願い申し上げます。
※義成註
光の人中村久子―マンガ伝記 (上)
中村久子さんは有名ですね。
他宗派ですが、妙好人はわたしも尊敬する所です。
テレビでも特集されてたことがあります。昔、大法輪という雑誌で漫画が連載されていました。良い内容なのでおすすめします。
https://youtu.be/9FODJDICSoc
中村久子さんの娘さんがお話ししているラジオの番組が YouTube に出ていました。
東寺にて撮影